勃起力を回復させるには生活習慣を見直してみましょう

勃起力を回復させるには生活習慣を見直してみましょう

 勃起力が衰えてしまうことは、誰にでも起こりうることです。特に高齢になるとED発症の確率が高くなりますが、若い人でもいろいろな原因によってリスクを抱えることになります。万が一機能に問題が生じた場合、症状を改善する方法はどのようなものがあるでしょうか。

 

 まず知っておきたいことはメカニズムです。その中でも重要な役割を果たしている血液に注目しましょう。血液が陰茎に流れ込むことで、陰茎は固くなります。健康な状態では、血液が豊富に、そして持続的に流れ込みます。問題が起こった際には、この血液の流れを改善してあげればいいわけです。誰にでもできる対処法としては、まずは運動があります。運動によって血液の循環が良くなることは誰でも知っています。また、肥満を解消したり、代謝を上げることで、老廃物が除去され、血管の状態や心臓の機能も向上し、血液の流れは良くなります。特に良いのは有酸素運動です。ウォーキングなどを30分ほど、週に何度か習慣づければいいです。

 

 他にも、食事を改善するのもいいでしょう。糖分や脂肪分を減らし、ミネラル、ビタミン、食物繊維などといった、血流や血液に良いものを食べるのがおすすめです。運動と食事の改善は肥満解消になります。肥満で血流が悪くなっていることでも、EDになることがあります。ホルモン分泌も悪くなっている可能性があります。また、EDなどの病気が原因の場合は、薬で治療ができます。薬の効果は、ちょっとした刺激で勃起しやすくする、精神的な不安を解消して勃起しやすくするといったものです。

 

勃起力を回復させるには時間がかかる?

勃起力を回復させるには時間がかかる?

 精力剤で勃起力を回復させたい方は、回復にかかる期間がどのぐらいなのか気になるはずです。精力剤を必要とするということは、現に自分の勃起力に問題があることを認識している状態ですから、「一刻も早く効果が出るものを」と焦る気持ちは当然でしょう。しかし、ED治療薬でない、一般の精力剤に即効性を期待できるものはないと言ってもよいのです。精力剤とは、数か月単位で時間をかけて勃起力を回復させていくものと捉えてください。

 

 精力剤の種類はさまざまで、当然ながら配合成分も製品ごとに異なります。配合成分によってその値段も大きく異なり、100〜200円程度で購入できる清涼飲料水のようなものもあれば、わずか1回分で数千円もするような高級精力剤までさまざまです。もちろん高価なものの方が早く効果が表れるのではないかと期待してしまいますが、「値段が高いからすぐに効くはず」と期待しすぎない方がよいでしょう。

 

 なぜなら精力剤はED治療薬とは別物だからです。精力剤のなかにも医薬成分を含むものがあるので、なかには医薬品に分類されるものもあります。ただ、バイアグラやレビトラといったED治療薬とは成分が異なるのです。精力剤とは、正常な勃起力を取り戻すために体質を改善していくものと思ってください。ED治療薬のように、瞬間的に血流をアップさせ、すぐに勃起に導くものとは違います。

 

 精力剤の効果がどのぐらいで表れるかは、個々の製品によっても人によっても大きな差があるため一概には言えません。ただ、早くて数週間、遅ければ数か月から1年以上の長丁場になるものだということは知っておいた方がよいでしょう。

 

勃起力の回復に効果的な食べ物は?

勃起力の回復に効果的な食べ物は?

 精が付く食べ物というと、うなぎ、スッポン、山芋、さらにはマムシなどさまざまな食材がイメージされるでしょう。これらは「強精料理」として有名ですが、実際に勃起力を回復するにはどのような食べ物がよいのでしょうか。

 

 冒頭に掲げたような食材は精力アップに効果的ですが、その「精力」とは、「生きるエネルギー」と言い換えてもよいでしょう。つまり、健康な肉体を作るために食べるのは良いですが、特に勃起力などの性機能を高める力があるわけではありません。生きるエネルギーが高まった結果、性機能にも良い影響が及ぶとは考えられますが、勃起力の回復に焦点を絞るなら、血圧を下げる作用のある食べ物を中心とした食生活に改めることが先決です。

 

 高血圧とは血管に高い圧力がかかっている状態ですので、それに耐えられるように血管は分厚くなり、それに伴って血液の流れる道は狭くなってしまいます。そうなると当然ながら血流が悪くなるため、勃起してもペニスに送り込まれる血液が十分ではありません。つまり、高血圧の人ほど勃起力が弱くなるということですから、勃起力を回復するには血圧を下げることが大切ということがおわかりでしょう。

 

 というわけで、高血圧気味で勃起力に自信のない方は、血圧を下げる作用のある食材を積極的に摂りましょう。セロリ、アボカド、トマトなどの野菜がおすすめです。また、ニンニクにも降圧作用があるほか、テストステロンの分泌を高める作用も期待できます。ただし、ニンニクの食べ過ぎは口臭の原因ですので、勃起力の回復に集中するあまり女性に嫌われないように注意してください。

 

勃起力の回復は年齢関係なく可能か?

勃起力の回復は年齢関係なく可能か?

 勃起力を始めとした性機能は、男性の場合、加齢とともに徐々に低下していきます。ただ、それが必ずしも年齢を原因としているとは限りません。

 

 確かに年齢を重ねるほど、勃起した時の固さ、強さ、持続時間、それに勃起すること自体の頻度も低下するでしょう。これは、男性ホルモンの一種、テストステロンの分泌量が年齢とともに低下していくからです。

 

 テストステロンの分泌量は、10代後半をピークに徐々に少なくなっていきます。20歳を過ぎると年平均1〜2%ずつ減少すると言われるほどです。そのため、30代に差し掛かるころには、以前と比べて勃起力が衰えたと感じる人も増えるでしょう。40〜50代となるとその傾向はさらに強まり、60代以上ともなるとほとんどの男性が勃起力の低下を自覚します。

 

 しかし、年を取ったらもう勃起力は回復できないとあきらめるのは早計です。確かに年代別に見ると、テストステロンの分泌量は年を取るほど減少していきます。ところが、これは個人差が非常に大きく、なかには70代で30代の平均テストステロン値を超える人もいるほどなのです。そういう精力旺盛な人たちは、規則正しい生活と栄養バランスの取れた食習慣を大切にしている傾向があります。

 

 テストステロンの分泌量に個人差があるということは、加齢によって勃起力の回復をあきらめる必要はないということになります。要は、いかにテストステロンの分泌量の減少スピードを緩やかにするかがポイントです。それを考えると、上でも少し触れましたが、食生活を改め、適度な運動を行い、しっかり睡眠を取るという具合に、生活習慣を見直すことが先決ではないでしょうか。